16, November, 2020
批判の多い「打順8番に投手」を据えることについて考えてみました。
一般的にプロ野球で打順8番に投手が入ることはほとんどありません。
パシフィック・リーグではDH制で投手が打席に入ることがないことを考えてるとセントラル・リーグも投手に打撃を期待することはほぼありません。一番打率が低い投手に早めに打席が回ってくることは打線全体の打率を下げることになりかねません。
しかし、2019年、2020年の横浜DeNAベイスターズのラミレス監督は、8番に投手を入れる打順を多く採用しました。9番打者が塁に出ると次打者は最も出塁率が良い1番バッターに、そして最近好打者を据えることがある2番、そしてクリーンアップへと繋がります。このように打線のつながりを考えると場合によっては8番投手が功を奏すことがあります。
あとは、以下のような効果もあるのではないかと考えてみました。
●投手に打たれると相手投手のダメージが大きい
打順8番に投手が来ると、投げている相手は9番投手以上に警戒をするのではないでしょうか。四死球を出さないようにとか、球数も多くん投げないようにとか、余計な神経を使うことになります。
●継投が多い場合は代打で良いバッターを充てられる
近年は先発完投する投手が減っています。投手の肩を大事にするということもあるでしょう。中継ぎや抑えの投手の出番が多くなる近代野球では先発が5回~7回で交代した場合にその打順には代打を送ることになります。これは逆に打線に厚みが出る方向になります。
常に定石通りの野球をやって勝てるのであれば、そうするのでしょうが、そういうわけではありませんし、面白くありません。
同じくらい強い相手、または戦力的に勝っている相手に一つでも多く勝つためには常識破りのいろいろな戦い方をするのは私は大賛成です。
ラミレス監督は楽しい野球を見せてくれました。