19, November, 2020
プロ野球観戦と言えば、ヤジ・・・でした。
そしてスタジアムにいるのはビールを飲んでいるサラリーマンがほとんど
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昭和な応援
野球というスポーツは応援して見ているだけで、なぜか野球を経験していない素人でも評論家並みに批評ができてしまうスポーツです。それゆえ人気スポーツとして今でも愛されているのでしょう。
昭和の野球観戦のイメージは、ビールを飲みながら大きな声でヤジを飛ばすサラリーマン・・・
投手が打たれると
「なにやってんだ、交代しろ! もう出てくんな」
チャンスに打てない打者にも
「どこ見てるんだ、よく球を見ろボケ!」
辛辣ですね。ここには書けない言葉もたくさん飛び交うのが昭和の球場。中には笑いを取るヤジもあり野球観戦の面白さでもあるかもしれません。そして、プロですからお金を払って見に来ているお客様には満足してもらわなければならない。そういう一面もあるでしょう。また、プロ野球はプロとしてのレベルを評価される厳しい世界です。
しかしスポーツは相手があるもので勝つときもあれば負ける時もあります。
一生懸命力を出しても、あれやこれや対策しても、相手が上手であれば仕方なくダメなのです。
応援とは
応援といえば、応援団。
東京六大学野球が日本の野球のルーツの一つだとすると、応援のルーツもそこにあるでしょう。昭和の時代、高校野球で甲子園球場の中継で聞こえてきた応援曲のほとんどは東京六大学の応援でした。早稲田大学のコンバットマーチ、慶応義塾大学のダッシュ慶應、法政大学のチャンス法政、立教大学のセントポールマーチ、明治大学の狙い打ち、東京大学の不死鳥のごとく、どれも誰もが聞いたことのある名曲揃いです。
これらは高校野球の応援に使われただけではなく、プロ野球でも定番の応援となりましした。今でこそオリジナルの曲が増えましたが、プロ野球よりも観客が多かった時代もあった「東京六大学」が日本の野球の応援のルーツなのです。
話は戻って、その応援団(正式には大学によって応援指導部・応援部と言います)が応援の精神、神髄を受け継いでいます。私が大学野球で彼らからいつも聞かされていたのは、
「負けている時の応援こそ、真(しん)の応援!!」 です。
私はずっとこの言葉をスポーツ観戦時に思い出しています。
チャンスや得点した時、応援は一番楽しい瞬間ではないでしょうか。
私もスタジアムに足を運んで応援する理由は、チャンステーマを大きな声で歌う時の一体感と得点した時の興奮を味わうためと言っても過言ではありません。あれは楽しいですよね。
逆に、ピンチや劣勢の時は声は小さく選手も応援も元気がなくなります。しかし、応援という言葉はそういう時に戦っている選手に力を与え、ピンチを凌ぎ、最後まで諦めずに一緒に戦うことを意味しているのではないでしょうか。
2020年の朝の連続ドラマ小説「エール」もそのような趣旨で描かれています。戦えない自分に代わって戦っている選手に力を与え、選手の活躍が応援している人に勇気や力を与える素晴らしい行為です。
横浜スタジアムでピンチの時にピッチャーに送る拍手や声援は大好きです。
非難ではなく、選手を信じて応援する姿は美しいとすら思います。
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令和時代の応援
最近スタジアムに観戦に来ている客層を見ると、女性や子供が増えてきました。新しい応援層です。女性の応援は選手も男なので嬉しいと思いますし一緒に観戦する男性にとっても喜ばしいことでしょう。女性は球団を応援するというよりも好きな選手を応援する傾向にあるのではないかと思っています。・・あくまでも傾向です。男性も好きなタイプの選手はいるでしょう。
ただ、女性の応援はどこか、自分の息子または弟を応援するお母さんやお姉さんのようだったりします。家族のように応援しているように感じるのです。その横で酔っ払ったサラリーマンや彼氏または友人が家族の悪口を言うようにヤジをとばしたら、不愉快極まりないですよね。悲しく成るどころが泣きたくなるでしょう。
そしてお父さんお母さんが子供を連れてくることが増えたのではないでしょうか。まさに子供に夢を与えるのもプロ野球選手。野球というスポーツは(野球に限らないのですが)とても教育に良い競技だと思っています。いろいろなことが学べます。言葉にせずとも選手の一球入魂のプレイを真剣に見ることでその姿から、子供たちは何かを感じるのだと思います。そこに汚い言葉でヤジを選手にぶつけることなどできましょうか。
ということで、やはり時代が変わると応援も変わります。
お金を払っているから何言っても良いとはなりません。周囲の人に不愉快な思いをさせたり迷惑行為があってはいけないのです。
これは現地観戦のみならず、ネット・SNS等での選手・監督への誹謗中傷もしてはいけないことだと思います。応援しているファンは家族にように球団や選手たち監督コーチ、スタッフを愛しているのですから。
あたたかく応援することが今の時代にマッチした応援ではないでしょうか。
横浜スタジアム、ベイスターズファンはそんなファンが多いので大好きです。
ベイスターズもファンも横浜も大好きなんです私。