2026/4/25 土曜日
「ゲージツ家のクマさん」という愛称で
親しまれた美術家の篠原勝之
(しのはら かつゆき)さんが、
2026年4月17日に肺炎のため84歳で
亡くなられたという悲しいお知らせです。
篠原さんは、その独特のキャラクターと、
枠にとらわれないダイナミックな芸術活動で
知られる非常に多才な方でした。
彼の歩みを簡単にまとめました。
篠原勝之さんの主な経歴と活動
「鉄のゲージツ家」としての顔
1980年代半ばから、ビルの解体現場で見た
鉄の姿に衝撃を受け、巨大な鉄の彫刻作品を
制作するようになりました。
モンゴルの草原やサハラ砂漠など、
世界各地の厳しい自然の中で作品を
組み上げるパフォーマンスも話題を呼びました。
幅広い表現活動
鉄だけでなく、ガラス、石、版画、陶芸など
多岐にわたる素材を扱い、
近年は「空っぽ(クウポウ)」をテーマにした
土の作品も発表していました。
文学・執筆活動
文章の世界でも高く評価されており、
2015年には自伝的小説『骨風(こっぷう)』
で第43回泉鏡花文学賞*を受賞しています。
タレント・キャラクター
スキンヘッドにユーモラスな語り口、
そして「アバヨ!」というお決まりの挨拶で、
テレビ番組でもお茶の間の人気者でした。
劇団「状況劇場」のポスターや舞台美術を
手がけるなど、アングラ文化とも
深い関わりがありました。
最期のメッセージ
ニュースの見出しにある「アバヨ」
という言葉は、彼が長年使い続けてきた
別れの挨拶であり、彼らしい潔い人生の
締めくくりを感じさせます。
豪快でありながら、
繊細な感性で命や物質の根源を見つめ続けた、
まさに「唯一無二の表現者」でした。
心よりご冥福をお祈りいたします。
