2026/6/2 火曜日
4月の新豆
ボリビア コパカバーナ農園
雲の上の農園で守り抜かれた、50年の情熱が香る
ボリビアという国を想像してみてください。
アンデス山脈の険しい山々に囲まれた、
まさに「雲の上の国」です。
このコーヒーを一口飲むと、
心からホッとするような口当たりが
心地よく残ります。
この心地よい口当たりと優しい酸味は、
一体どこから来るのでしょうか。
実はこの一杯には、ボリビアという国が辿った、
ある「決意」の物語が隠されています。
今から50年前、農園主マリアさんの
父・ハイメさんがこの地で
コーヒー作りを始めた頃、
ボリビアは大きな困難の中にありました。
それは、麻薬の原料となる「コカ」栽培の
誘惑です。周囲の農家たちが、
手っ取り早く収入が得られるコカ栽培へと
次々に転作し、治安も悪化していく中、
ボリビアのコーヒー文化は消滅の危機に
瀕していました。それでもハイメさんは、
高品質なコーヒーでこの国を支えたい
という一途な想いから、
あえて困難な道を選びました。
標高3600メートルという、
人間が生活するのもやっとの厳しい高地。
そこへチチカカ湖から届く適度な湿度が重なり、
希少なティピカ種のコーヒーに魔法をかけます。
過酷な環境だからこそ、実はゆっくりと
時間をかけて熟し、あの独特な甘い香りが
凝縮されるのです。今年届いた豆を見て、
ハッとしました。例年よりも豆がひと回り
大きく、50年の月日が着実に品質を
押し上げてきたことを物語っていたからです。
忙しい毎日のふとした瞬間に、
この一杯を淹れてみてください。
険しい山々を吹き抜ける風と、
親子二代にわたる情熱が、
あなたの心に静かな安らぎを
届けてくれるはずです。
